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・伊藤若冲の作品が里帰り

 2006年に開催された大型展覧会以降、一躍プームとなった感のある伊藤若冲ですが、香川県金刀比羅宮に「垂柳図」の一部断片が里帰りすることになりました。

 伊藤若冲「垂柳図」 160年ぶり琴平に里帰り

 金刀比羅宮が所蔵する円山応挙、伊藤若冲らの障壁画などを一堂に集めて東京芸大美術館(東京・上野)で開催中の美術巡回展が、10月1日から琴平町の同宮で始まる。若冲が奥書院障壁に描いたとされ、愛媛県内の寺院が保管している「垂柳(すいりゅう)図」の一部断片も約160年ぶりに里帰りし、初公開される。

 垂柳図の存在が明らかになったのは約50年前。奥書院修理の際に壁の中から見つかった「奥書院障子装飾之記」から、若冲が1764年、奥書院上段の間に現存する花丸図とともに、二の間に「山水図」、三の間に「杜若(かきつばた)図」、広間に垂柳図を描いていたことが分かった。

 だが、制作から80年後の1844年、作品の傷みが激しくなったため上段の間以外は岸岱により描き変えられ、垂柳図は境内外へ。垂柳図の全体像は判明していないが、一部とみられる「飛燕図断片」5点は、愛媛県四国中央市の定蓮寺(曽根義泉住職)に伝わり、保管されていることが専門家らの研究で明らかになった。

 31日、琴平町内のホテルで琴陵容世宮司や文化顧問の田窪恭治氏、同志社大の狩野博幸教授(日本美術史)らが会見し、作品の説明などを行った。

 飛燕図断片はいずれも全長15センチほどの翼を広げたツバメの飛ぶ姿を一羽ずつ表現しており、周辺で切り抜かれている。狩野教授は「若冲の作品の中でツバメを描いたものは珍しく、美術的価値は非常に高い。所在の分からない山水図や杜若図の発見にも期待が寄せられる」と話した。

 同宮での巡回展「金刀比羅宮 書院の美」の開催期間は10月1日―12月2日、12月29日―2008年1月31日。期間中、田窪顧問が制作した有田焼の壁画「神椿(かみつばき)」を設置した新茶所や普段は非公開の奥書院、白書院など5会場で、所蔵の文化財300点以上を展示する。

四国新聞社 2007/09/01 より

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